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歩数も大事、質も大事

身体活動の強度は「低」「中」「高」の3段階に分けられます。低強度は安静時のエネルギーの3倍未満、中強度は3~6倍、高強度は6倍以上に相当します。
これらの活動の中でも、健康づくりでは、1週間を通して「中強度の身体活動 」を少なくとも150~300分(2時間半~5時間)行うことが、生活習慣病の予防や改善のために勧められています(1)。

つまり、1日の歩数だけでなく、中強度の活動をどれだけ行っているかが大切ということです。65歳以上の日本人を対象とした20年間の調査研究によって、「1日8000歩、うち20分間の早歩き」が高血圧症や糖尿病などの病気に予防効果が期待できることが明らかになりました(2)。

他にも歩数と早歩きの時間によって予防効果が期待できる病気が異なります。早歩きは「中強度」の活動のため、早歩きでなくても「中強度」の活動を20分行うことでも同様の効果が得られます。中強度の活動は下記の表を参考にし、生活に取り入れてみてください。

歩数 早歩き時間 予防効果が期待できる病気・病態
2000歩 0分 ●ねたきり
4000歩 5分 ●うつ病
5000歩 7.5分 ●要支援・要介護 ●認知症(血管性認知症、アルツハイマー病)
●心疾患(狭心症、心筋梗塞) ●脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)
7000歩 15分 ●がん(結腸がん、直腸がん、肺がん、乳がん、子宮内膜がん)
●動脈硬化 ●骨粗鬆症 ●骨折
7500歩 17.5分 ●筋減少症 ●体力の低下
8000歩 20分 ●高血圧症 ●糖尿病 ●脂質異常症 ●メタボリックシンドローム
9000歩 25分 ●高血圧(正常高値血圧) ●高血糖
10000歩 30分 ●メタボリックシンドローム(75歳未満の場合)
12000歩 40分 ●肥満
運動 生活活動
社交ダンス・太極拳(3メッツ), 軽い筋トレ(3.5メッツ) フロア掃き・掃除機(3.3メッツ), 階段を下りる・楽に自転車に乗る・軽い荷物運び・庭の草むしり・風呂掃除(3.5メッツ)
やや速歩(4.3メッツ), ラジオ体操第一(4メッツ), 水中歩行・ラジオ体操第二(4.5メッツ) 自転車に乗る・階段を上る(4メッツ), 農作業・植木の選定(4.3メッツ), 耕作(4.5メッツ)
かなり速歩(5メッツ) 動物と遊ぶ(5メッツ), シャベルで土をすくう(5.5メッツ)
ジョギング・水泳(6メッツ), 山登り(6.5メッツ)  

*メッツとは、運動や身体活動の強度の単位で、安静時を1とした時と比較して何倍のエネルギーを消費するかで活動の強度を示しています。

出典

(1) WHO. WHO guidelines on physical activity and sedentary behaviour.

(2) Aoyagi Y, et al. Habitual physical activity and health in the elderly: The Nakanojo Study. Geriatr Gerontol Int. 2010.

(3) 国立健康・栄養研究所. 改訂版「身体活動のメッツ(METs)表」.2012.

このページに関するお問合せ先
紀の川市 福祉部 高齢介護課 TEL 0736-77-2511

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最終更新日:2024828
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