介護予防・日常生活支援総合事業
紀の川市の介護予防・日常生活支援総合事業(総合事業)
平成27年4月に介護保険が改正され、各市町村で総合事業が随時導入されます。
紀の川市では、平成29年4月より総合事業を開始しました。
地域の高齢期を迎えた皆さんからお聞きしました。
高齢期にはこんなことがある。
- 若い頃のようにはいかなくなった。
- 70歳の頃の自分と75歳の自分とでは、衰えを感じるようになる。
- 1週間寝ると歩くことがしんどくなる。2週間寝ると階段が恐怖になる。
- 膝や腰、肩、腕などの関節が痛む。
- 何かをしなければと思うが、方法がわからなかったり、きっかけがない。
この他にも、紀の川市のアンケート調査結果から、75歳前後から「座るや立つ、歩く、食べる、話す、覚える」などの何らかの生活機能の衰えを感じるという結果が出ています。
このようなことから高齢期には、特に75歳あたりから生活を営むための機能、いわゆる「生活機能の低下」から生活の活動量が減少する傾向にあります。ただ、感じ方は人それぞれで、生活の中に求めるものも違います。
紀の川市の総合事業導入の背景
これまでの介護保険のサービスは、要介護認定(保険給付の対象となる方かどうかを認定)された方が、必要に応じて主に訪問や通所によるサービスを受けていました。
しかし、前述にもあるように体の不調の感じ方や生活ニーズは人それぞれ違い、地域のあり方も多様化しています。紀の川市は今後働き世代が減少傾向にあり、今までと同様のサービス体系では、対応しきれない日が訪れるかもしれません。また、介護人材の不足解消のためにも新たな担い手の確保も急がれています。それぞれの地域に合ったサービス体系が必要とされています。
紀の川市の総合事業のサービス種別
認知機能や生活機能全般に低下が見られる方(専門職によるサービス)
●訪問による身体介護や入浴の介助等のサービスが必要な方 → 介護予防訪問介護相当サービス
●通所による身体介護や入浴の介助等のサービスが必要な方 → 介護予防通所介護相当サービス
一部の生活機能に低下が見られ、少しの手助けが必要な方(非専門職によるサービス)
●訪問による調理や買い物、ゴミ出し等の手助けが必要な方 → 訪問型サービスA
※非専門職による協働や手助けを目的としたサービスです。(非専門職:介護福祉士等の専門資格を有さない者で一定の研修を受講し修了した者)
●通所による外出の機会や機能訓練、人と接する機会が必要な方 → 通所型サービスA
※介護予防を目的としたレクリエーションや機能訓練を行うサービスです。
★少しの手助けや協働を目的とした簡単なサービスなので、自己負担も安くなっています。
リハビリ専門職等とともに行う生活支援(理学療法士や作業療法士等によるサービス)
●訪問による専門職の生活支援が短期集中的に必要な方 → 訪問型サービスC
●通所による専門職の機能訓練が短期集中的に必要な方 → 通所型サービスC
※リハビリ専門職等が生活課題や自立目標に応じて、短期(約3ヵ月間)集中的に関わるサービスです。
★リハビリ専門職等が短期集中的に関わるサービスです。それぞれの生活目標の応じた自立支援を心身ともにサポートします。やる気のあるご高齢の方を応援するため自己負担無しでサービスを受けていただけます。
総合事業を活用して地域づくり
紀の川市のご高齢の方には、やっぱり元気でいてもらいたい。最期まで自分らしく人生を歩んでもらいたい。
そのためには、生活の中に介護予防を取り入れ、「わがの健康をわがで守れる」地域にしていかなければなりません。総合事業は、公共サービスの充実はもちろん、非公共サービスの充実も図っていきます。
住民の皆さんが自主的に活動している運動拠点をはじめとして、地域にあるさまざまな資源(非公共サービス)を活用して、公共サービスだけで在宅生活を継続するのではなく、地域のつながりもしっかり保ち、加えて市役所、医療機関、福祉事業所、専門職等も万遍なくつながり合える地域づくりを進めていきます。